書評・小説『最後の息子』 吉田 修一

夏になると読みたくなる本。吉田修一さん初期の短編集で、文學界新人賞を受賞した「最後の息子」の他、「破片」「Water」の3篇を収録している。 続きを読む


書評 『デカルト、コルネーユ、スウェーデン女王クリスティナ』 エルンスト・カッシーラー

ユダヤ系ドイツ人のエルンスト・カッシーラーが、ナチス政権中の亡命先スウェーデンで上梓した『デカルトー学説、人格、影響』からの抄訳フランス語版を全訳したものである。クリスティナ女王への興味から手にとったのだが、とても示唆に富む面白い本だ。 続きを読む


書評・小説 『彼女がその名を知らない鳥たち』 沼田 まほかる

沼田まほかるの作品は初めて読んだ。なんでも、湊かなえ、真梨幸子と並び、「イヤミス」=「読んだ後イヤな後味が残るミステリー」の女王として有名なそうな。 続きを読む


書評・エッセイ『日日是好日 「お茶」が教えてくれた15のしあわせ』 森下 典子

話題の書なので、今更ながら読んでみたのだが、素直に良い本でした。

森下典子さんの、シンプルでストレートな文章がとてもとても良い。「茶道」の心得とか精神とか、そんな堅苦しいことではなく、著者の「お茶」の経験と関わりを語ったエッセイなのだが、実はかなり奥深いところにも触れている。 続きを読む


タンサン夫人

クロディーヌ=アレクサンドリーヌ・ゲラン・ド・タンサン(1682〜1749)は、18世紀フランスの最も有名なサロンを開いた。ダランベールの生みの母としても有名だが、若い頃に砲兵隊将校デトゥシとの短い情事で赤子を授かった彼女は、生後まもなくその子をパリのサン・ジャン・ル・ロン教会の階段に置き去りにした。 続きを読む