読書と書評– category –
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書評 『恋愛と贅沢と資本主義」』 ヴェルナー・ゾンバルト
訳者もまえがきで言っているように、題名がまるで《一見落語の三題ばなしのようなこじつけのように感じられ》、最近流行りの資本主義批判の本かと思ってしまうが、実際には、90年近く前、マックス・ヴェーバーと並び称されたドイツの経済史大家ゾンバル... - 読書と書評
書評・小説 『イギリス人の患者』 マイケル・オンダーチェ
<br /><br /> 原作は英国で名誉あるブッカー賞に輝き、映画化された作品はアカデミー賞を受賞した、という何かと話題の多い作品。今回、先に原作を読んでみたのだが、なるほど、映画化したくなる気持ちがわかるくらい、美しく... - 読書と書評
書評・小説 『軽蔑』 アルベルト・モラヴィア
『軽蔑』をお得に読む 本をお得に読む方法 アルベルト・モラヴィアは、『金曜日の別荘』でファンになり、『深層生活』や『倦怠』などの作品も読んだが、その後、偶然に『アルトゥーロの島』を読み、作者のエルサ・モランテがモラヴィアの妻であり、彼女を... - 読書と書評
書評・小説 『桜の森の満開の下』(講談社学芸文庫) 坂口 安吾
<br /><br /> 坂口安吾は、昔「白痴」を読みかけて挫折したことがあり、あまり良い印象をもっていなかったが、別の短篇集で読んだ表題作が意外と面白かったことと、歴史ものの短編が中心だということに興味をそそられて、この本を買っ... - 読書と書評
書評・エッセイ 『遠い太鼓』 村上 春樹
この本は、村上春樹が《ある朝目が覚めて、ふと耳を澄ませると、何処か遠くから太鼓の音が聞こえて》《その音を聞いているうちに、どうしても長い旅に出たく》なって、約3年間、ギリシア・イタリアを中心にヨーロッパをあちこちめぐる旅に出る、そ...