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書評・美術 『十八世紀京都画壇 蕭白、若冲、応挙たちの世界』 辻 惟雄 ①
田中優子著『江戸の想像力』『江戸はネットワーク』や澤田瞳子の小説『若冲』などを読んで、十八世紀の京都で黄檗宗僧月海いわゆる「売茶翁」のサロンを中心に形成された京都の文人ネットワークに興味を惹かれた。田中優子氏は、『江戸はネットワーク』の... -
書評・新書 『美術の力』 宮下 規久朗
大学時代に美術史を専攻しながら、美術史の本があまり好きではない私。宮下規久朗氏は、高階秀爾氏と並んで、読みやすくかつ読み応えのある本が多く、愛読している。 本書は、宮下氏が2016から2017年にかけて新聞から雑誌、絵画展のカタログまで寄稿した様... -
書評 『江戸はネットワーク』 田中 優子 ②
本書で繰り返し触れられていることにもう一つ、江戸文化の精神とも言うべき「遊び」と「笑い」の徹底、というのが挙げられる。 長い平和の時代、硬直化した身分制度は、無類のゲームや遊び好きの文化を醸成した。参加者を戦国武将に見立てた大酒会や大食会... -
書評 『江戸はネットワーク』 田中 優子 ①
『江戸はネットワーク 』をお得に読む 本をお得に読む方法 日本近世文化、特に江戸の文化を専門とする田中優子氏の著書。松岡正剛氏とも親しく、本書の解説も松岡正剛氏が書いているし、以前読んだ松岡正剛編集『クラブとサロン』でも「連の場 十八世紀、... -
書評 『バロックの光と闇』 高階 秀爾 ②
『バロックの光と闇』をお得に読む 本をお得に読む方法 バロックを反「古典主義的なもの」と定義し、その対比から特質を捉えることは《便利》だが、一方で、ヴェルフリンのような概念化は《うっかりすると図式化する危険性がある》。実際のバロックは、反...