エッセイ– category –
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『巴里の空の下オムレツのにおいは流れる』 石井 良子
タイトルからおいしそうな予感のする本。 日本シャンソン界の草分け、石井好子さんが「暮らしの手帳」に連載したお料理エッセイをまとめたもの。初版は昭和38年ということだから、相当古い本だ。石井好子さんは、叔父は大隈重信の孫にあたる方、... -
『コルシア書店の仲間たち』 須賀 敦子
須賀敦子さんを知ったのは、20代後半になってからだった。偶然、なんとはなしに『ヴェネツィアの宿』の文庫版を本屋で買ってみた。しっとりとした美しい文章に、はっとさせられた。私の祖母と同じくらいの年代なのに、大学を卒業すると単身フランス... -
書評・エッセイ 『遠い太鼓』 村上 春樹
この本は、村上春樹が《ある朝目が覚めて、ふと耳を澄ませると、何処か遠くから太鼓の音が聞こえて》《その音を聞いているうちに、どうしても長い旅に出たく》なって、約3年間、ギリシア・イタリアを中心にヨーロッパをあちこちめぐる旅に出る、そ... -
書評・エッセイ 『わたしの茶の間』 沢村 貞子
女優沢村貞子さんのショートエッセイ集。昔、祖母の家に必ずあった『家庭画報』。ここに掲載されていそうなエッセイの数々・・・と言ったらイメージしやすいであろうか。でも、明治生まれの女性らしいたおやかさと芯の強さに、生粋の江戸っ子らしい... -
書評・エッセイ 『反戦の手紙』 ティツィアーノ・テルツァーニ
イタリア人ジャーナリストの筆者が、アメリカへ中東・アフガニスタンでの反戦を訴えた一連の寄稿をまとめた本である。発表した当時、テロへの復讐に燃えるアメリカでは相当な反響があったようだ。 筆者は、中東とアメリカとの関係を、アメリカを中心とする...