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- 日本文学
書評・小説 『宇野千代聞書集』 宇野千代
ここのところ、海外文学作品の翻訳調の文体が続いたので、少し対照的なものが読みたくなった。 平凡社ライブラリーのこの文庫には、宇野千代の「人形師天狗屋久吉」「日露の戦聞書」「おはん」の3作品が収められている。全て、主人公の「語り」のスタイル... - エッセイ
書評 『きみが住む星』 池澤夏樹
著名な写真家エルンスト・ハースの写真を、一枚一枚の絵葉書に見立てて、旅に出た男が愛する女に届けるラブレターを、池澤夏樹の透明で美しい言葉が紡ぎます。写真集と詩集を兼ねたような、不思議な一冊。 エルンスト・ハースの写真は、自然や町の... - 経済・社会・文化
書評 『図書館 愛書家の楽園』 アルベルト・マングェル ③
「おわりに」での、マングェルの言葉は、「図書館」への彼の熱い想いを吐露したものになっている。 混乱の時代に、使徒ヨハネはこう語った。現世とこの世にあるものを愛してはいけない。なぜなら、「すべてこの世にあるもの、すなわち、肉の... - 経済・社会・文化
書評 『図書館 愛書家の楽園』 アルベルト・マングェル ②
個人的に印象に残ったのは、「心のあり方としての図書館」の章に出てくる、アビ・ヴァールブルクのエピソード。ヴァールブルクは、19世紀後半に、ユダヤ人銀行家の長男としてドイツに生まれるが、13歳にして、父親の仕事も家族の信仰も放棄し、将来... - 経済・社会・文化
書評 『図書館 愛書家の楽園』 アルベルト・マングェル ①
レビューの冒頭からこんなことを言うのは何だぁ、この本の内包する世界を言い尽くすには、私の技量ではとても無理だ。 ただ、本を愛する人間にとって、こういう本を読み、こよなく本を愛してきた人間たちとその歴史について想いを馳せるのは、至上の喜びと...