読書と書評一覧

レビュー ・経済書 『貧困の終焉 2025年までに世界を変える』 ジェフリー・サックス ①

本書の著者、ジェフリー・サックス氏は、29歳の若さでハーバード経済学部の教授となり、途上国政府や世界銀行など各国際機関のアドバイザー及び国連ミレニアム・プロジェクトの長を務め「世界で最も重要なエコノミスト」(ニューヨーク・タイムズ・マガジン)とまで言われる、世界随一の経済学者であり国際開発の第一人者である。 続きを読む

書評・小説 『満州国演義三 群狼の舞』『満州国演義四 炎の回廊』 船戸 与一

船戸与一の遺作『満州国演義』シリーズの第3巻と第4巻。第3巻では、満州国成立後、高まる国内の不満を背景に軍部の力は増大し、五・一五事件、やがて熱河侵攻へと昇華していく。第4巻では、中国人や朝鮮人らの抗日戦が続く中、満州を巡って国際情勢は複雑化していき、内地ではついに二二六事件が起こり、日本人が新たな戦争への道を確実に歩み始めるまでが描かれる。 続きを読む




書評・小説『ゴールド・コースト』 ネルソン・デミル ②

そのロング・アイランド貴族のれっきとした一員であるWASPエリート弁護士のジョン・サッターは、莫大な資産家スタンホープ家の出身である妻スーザンと、「古典的装飾様式の花崗岩づくり、部屋数が五十もあるあんなばかでかい」スタンホープ邸の敷地内にある瀟洒なゲストハウスで、悠々自適に暮らしている。ある日、その隣家である通称「アルハンブラ」(名前通り宮殿を思わせる大邸宅である)に、ニューヨークで一二を争うマフィアのドン、フランク・ベラローサが引っ越してくる。主人公は、隣人同士のなにげない付き合いから次第にベルローサとの交流を深め、彼の弁護人を引き受けることになり、やがて、否応無く事件に巻き込まれ、人生を破綻させていく、、、というのが簡単なストーリー。 続きを読む