沖縄好きな人におすすめの小説7選!直木賞作家からベストセラー小説家、テレビドラマ化された作品まで


目次

沖縄好きな人におすすめの小説7冊

沖縄が好きすぎる私。本島も離島も何度も旅行で脚を運び、このブログでも沖縄を舞台にした小説10選をブックリストで紹介しています。

沖縄好きな人の中には、次の旅行に出かけるまでの間、本やドラマや映画で、せめて沖縄の雰囲気を味わいたい!という人も多いでしょう。

今回は、沖縄好きな人におすすめの小説7冊を紹介します。

前回紹介した「沖縄を舞台にした小説10選」は、初心者からかなりディープな作品まで幅広くご紹介しましたが、今回は特にビギナーでも楽しめる、比較的ライトで読みやすい小説をピックアップしました。

直木賞受賞作家やベストセラー小説家などもありますので、長い小説を読むのはちょっと苦手・・・という人でも楽しめる作品ばかりです。気になる作品があればぜひトライしてみてください。


すぐにまた沖縄旅行に行きたくなる!ビギナーにも安心の読みやすい小説

沖縄好きな人におすすめの小説⒈『ホテルジューシー 』 坂木 司

『ホテルジューシー』をお得に読む

柿生浩美18歳。しっかり者ですが、それが何か?
天下無敵のしっかり女子、ヒロちゃんが沖縄の超アバウトなゲストハウスにて繰り広げる奮闘と出会いと笑いと涙と、ちょっぴりドキドキの日々。南風が運ぶ大共感の日常ミステリ!!

KADOKAWA公式サイトより

いかにも長女タイプの、他人に甘えられないタイプのしっかり者主人公の大学生、浩美。そんな彼女が、那覇の国際通りからちょっと外れたところにある不思議なゲストハウス「ホテルジューシー」で働くことになります。次々と現れる珍妙な客、変わり者のオーナー代理、いい加減だけどどこか憎めない従業員たち・・・色々な人々に触れ、沖縄の「なんくるない」雰囲気に染められながら、成長していく浩美の姿が描かれています。

著者はテレビドラマ化された『ひきこもり探偵シリーズ』や大人気作品『和菓子のアン』で知られる坂木司さん。軽いミステリー仕立になっていたり、ホテルジューシーの食堂のおばちゃんがつくる美味しそうな沖縄料理の描写が際立っていたり、細部まで楽しめる内容になっています。

沖縄好きな人におすすめの小説2.『お父さんはユーチューバー』 浜口 倫太郎

『お父さんはユーチューバー』をお得に読む

宮古島のゲストハウス「ゆいまーる」のひとり娘、小学5年生の海香は絵を描くことが大好きで、将来は東京の美術大学に入りたいと思っていた。そんなある日、父親の勇吾が宣言した。「俺はユーチューバーになる!」 宮古島の自然とゲストハウスに集う人々を通じて描く家族小説。

双葉社公式サイトより

何をやっても長続きしない父親が、ある日突然、「俺はユーチューバーになる!」と宣言。宮古島のゲストハウスからユーチューバーとしてゼロからスタートし奮闘する姿が描かれます。珍しい宮古島を舞台とした笑いあり涙ありの家族物語。ストーリーは極めてライトで文章も読みやすいので、普段あまり小説を読まない人でも楽しめます。「ヒカリン」という、いかにも実在の超有名Uチューバ「ヒカ〇ン」をモデルにした人物も出てきたり、沖縄×ユーチューバーという新しい組み合わせが独特で面白い作品です。

沖縄の食べ物や文化が好きな人向け・文学賞受賞やベストセラー小説家の作品

沖縄好きな人におすすめの小説3. 『風のマジム』 原田 マハ

『風のマジム』をお得に読む

ほんとうにあった夢物語契約社員から女社長に――実話を基に描いたサクセス・ストーリー。琉球アイコム沖縄支店総務部勤務、28歳。純沖縄産のラム酒を造るという夢は叶うか!風の酒を造りたい!まじむの事業計画は南大東島のサトウキビを使って、島の中でアグリコール・ラムを造るというものだ。持ち前の体当たり精神で島に渡り、工場には飛行場の跡地を借り受け、伝説の醸造家を口説き落として――。

講談社BOOK倶楽部より

原田マハさんは、大の沖縄好き小説家として知られていて、出世作の『カフーを待ちわびて』の他、この『風のマジム』や『太陽の棘』など、沖縄を舞台にした作品をいくつも書いています。『太陽の棘』は、他に例を見ない、沖縄の画家たちの戦前戦後を題材にした印象的な作品で、「沖縄を舞台にした小説おすすめ10冊」の中でも紹介しました。

『カフーを待ちわびて』も素敵な作品なので甲乙つけがたいのですが、私が個人的に好きなのがこちらの『風のマジム』。日本初の沖縄産アグリコール・ラム酒を造るという夢を、民間企業のOLから起業して叶えた女性が主人公です。実在の女性をモデルとしてるだけあって、社内ベンチャーの企画・プレゼンの様子から、南大島島での工場建設・醸造コンサルタント選びまで、非常にリアルで臨場感があって面白い!しかも、食道楽で数々の美食エッセイを書いている原田マハさん、あとがきで「私はまったくの下戸で」とコメントがあるのにびっくりするほど、ラム酒の芳醇な風味などの描写が絶妙です。お酒好きな人はもちろん、全く飲めない人でも思わず一口含んでみたくなる「風を感じる」沖縄産ラム酒誕生秘話をぜひご賞味ください。

沖縄好きな人におすすめの小説4. 『つるかめ助産院』 小川 糸

『つるかめ助産院』をお得に読む

沖縄で見つめる命の奇跡の物語。家族を失い傷心のまりあは、南の島の助産院で居候生活を始める。何をするにも自信が持てない彼女だったが、島で出会った魅力的な人々に影響され、少しずつ自分の過去と向き合えるようになり…。

集英社より

『食堂かたつむり』や『ライオンのおやつ』など数々のヒット作を飛ばす人気作家小川糸さんの作品。2012年にはNHKにより仲里依紗さん主演でドラマ化され話題となりました。親から捨てられ養護施設で育ち、養父母ともそりが合わず、結婚した相手はある日突然無言で失踪してしまう、というかなり複雑な過去をもつ主人公まりあ。失踪した夫を探しながらたどり着いた沖縄の南の島で、つるかめ助産院を経営する亀子と知り合い、妊娠していることを知ってそのまま助産院に住み着くことになります。助産院を手伝いながら、いのちの重さや自分の過去と少しずつ向き合って成長していく、というストーリー。

あらすじだけ聞くとちょっと重たそうですが、つるかめ助産院を取り巻く人々のユニークなキャラクターと沖縄離島ののんびりとした雰囲気で、明るく楽しい気持ちのまま読めてしまいます。さらに、小川糸ファンは承知の通り、美味しいものを描写させたらピカイチの小川糸さん、つるかめ助産院でふるまわれる数々の沖縄の食事や宴会の描写は、沖縄好きの食いしん坊にはたまらないはず。沖縄の食べ物大好き!という人にもおすすめの小説です。

沖縄好きな人におすすめの小説5. 『風車祭』 池上 永一

『風車祭』をお得に読む

長生きに異常な執念を燃やす島のオバァ、フジは、九十七歳の生年祝い「風車祭(カジマヤー)」を無事に迎えようと、家族や島人を混乱の渦に巻き込む。一方、神事を怠り危機に瀕した島の運命は? 島の祭や呪術を背景に、オバァや巫女、六本足の妖怪豚が大活躍する、生命力とユーモア溢れる壮大な物語。98年度直木賞候補作。

文春文庫より

池上 永一さんは、沖縄県那覇市生まれ、幼少から中学時代は石垣島で育ったという生粋の沖縄出身の作家さんです。デビュー作の『バガージマヌパナス わが島のはなし』やNHKでドラマ化された『テンペスト』など、沖縄を題材とした小説を数多く手がけています。

こちらの『風車祭(カジマヤー)』は、沖縄の風土や文化をミックスさせ、ユーモアかつ奇想天外なストーリーに仕立てられていて、98年度直木賞候補にもなっています。繰り出される沖縄語の数々、謎めいた島の歴史や風習、巫女やら六本足の豚やらの奇抜な呪術や妖怪の摩訶不思議・・・ちょっと普通とは違う、ディープな沖縄ファンタジーに触れたい人におすすめです。

沖縄の戦争や歴史・社会問題にも触れられる小説

沖縄好きな人におすすめの小説6.『サウスバウンド』 奥田 英朗

『サウスバウンド』をお得に読む

父は国家権力が大嫌い。どうやらその筋では有名な元過激派で、学校なんて行くなと言ったり、担任の先生にからんだり、とにかくムチャクチャだ。そんな父が突然、沖縄・西表島(いりおもてじま)に移住すると言い出し、その先でも大騒動に。父はやっぱり変人なのか? それとも勇者? 家族の絆、仲間の絆をユーモラスに描いた傑作長編。

講談社BOOK倶楽部より

『空中ブランコ』で直木賞を受賞している、人気作家・奥田英朗さんの小説。若い頃は過激な左翼活動家として名を馳せた父親が、自給自足の生活を目指し沖縄の西表島に移住すると言い出して・・・主人公の少年の成長や家族との絆を描いたパワフルでちょっとワイルドな物語です。沖縄に移住するのは物語の後半になってからなので、他の作品と比べると沖縄に浸る度合いは控えめですが、さすがの奥田英朗さん、ストーリーもキャラクターも生き生きとしてぐいぐいと読ませます。沖縄の環境保護や基地問題など、ちょっと社会的な問題に触れてみたい人にもおすすめの小説です。

沖縄好きな人におすすめの小説7.『月と珊瑚』上條 さなえ

『月と珊瑚』をお得に読む

「わたしは、六ねんせいになったので、べんきょうをがんばります。」ひらがなだらけの作文をばかにされたのをきっかけに日記をつけることにした沖縄の少女・珊瑚は、『ベルサイユのばら』の世界から抜け出したような月(るな)という転校生と仲良くなりたくてたまらない。珊瑚の日記を通じて、沖縄の子どもたちが感じていることのすべてが浮かび上がる。沖縄に移住した作者が贈る、新たな児童文学の可能性。

講談社BOOK倶楽部より

勉強ができないことを恥ずかしいと感じ始めた少女・珊瑚のクラスに転校してきた男の子か女の子かわからない月(るな)。「月と仲良くなりたいな」と思いながら、珊瑚は学校や日常生活を日記でつづっていきます。子どもの貧困、学力の差、沖縄文化の継承、米軍基地問題など、珊瑚のたどたどしい日記から垣間見える、沖縄の子供たちが目にしている現実。児童向け文学なので読みやすいながらも、沖縄の抱える問題を深く感が差せられる作品です。

まとめ

以上、沖縄好きな人におすすめの小説7選をお届けしました。

今回は、比較的読みやすいライトなノリの小説をセレクトしています。もっと沖縄のことを知りたい!という方は、以下のブックリストもぜひ参考にしてくださいね。

沖縄を舞台にした小説おすすめ10冊・沖縄出身の小説家から直木賞作家まで、沖縄の初心者にももっとディープな沖縄を知りたい人にもおすすめ

他にもおすすめ本や小説、映画などあるよ!と言う方は、是非、コメント欄か、インスタグラムのメッセージなどでお知らせください。

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