経済・社会・文化– category –
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書評 『クラブとサロン なぜ人びとは集うのか』 松岡 正剛 ほか
私が個人的に興味を持っている「編集的文化が発生する場」としてのクラブ、サロン、カフェ論に一番イメージの近い本。「クラブとサロン」を切り口に、古今東西様々な分野の専門家のエッセイをまとめたものだ。著者は順に、小林章夫、笠井潔、長島伸一、川... -
書評 『アートの価値 マネー、パワー、ビューティー』 マイケル・フィンドレー ①
『アートの価値 マネー、パワー、ビューティー』をお得に読むには ニューヨークで活躍する伝説的アートディーラーであるマイケル・フィンドレーの著書。タイトルに惹かれて読んでみたのだが、中々面白かった。こういう本が和訳で読めることは滅多にないの... -
書評 『アートの価値 マネー、パワー、ビューティー』 マイケル・フィンドレー ②
『アートの価値 マネー、パワー、ビューティー』をお得に読むには ここまで、アートの商業的価値についての扱われ方を見てきたが、著者フィンドレーは「社会的価値」の側面においても、アートとお金の関係を糾弾する手を緩めてはいない。 本来、アートの社... -
書評 『芸者と遊び 日本的サロン文化の盛衰』 田中 優子
日本のサロン文化を調べていくうちに、江戸の町民文化のネットワークの特殊性に興味を持った。そんな中で、蔦屋重三郎のことを調べているうちに、彼のその重要なネットワークは、吉原という場所で培われたことに気づく。『蔦屋重三郎 江戸芸術の演出者』... -
『美術は宗教を超えるか』 宮下規久朗 佐藤優 ②
佐藤優氏は承知の通り、ロシアの文化史や社会史には特に詳しい。カトリックやプロテスタントとは少し違うギリシア正教の文化、共産主義と宗教との関わり、などについても興味深い知識が得られる。佐藤氏によれば、「教会破壊」で有名な独裁者スターリンは...