読書と書評– category –
- 読書と書評
『知の広場 図書館と自由』 アントネッラ・アニョリ
数年前から「編集的文化が発生する場」というものに興味がある。具体的には、ヨーロッパのサロンやカフェ、クラブみたいなものだ。小林章夫他松岡正剛や田中優子も共著となっている『クラブとサロン』はもちろん読んだが、このジャンルで日本語で読める本... - 読書と書評
『光って見えるもの、あれは』 川上 弘美
本作は、ちょっと変わった家族(シングルマザーでライターの母親と古風な祖母)、ちょっと変わった周囲の人(遺伝的に父親にあたりながら、ふらふらと主人公の家庭に出入りする大鳥さんやなぜかその大鳥さんと気が合う担任教師のキタガー)、ちょっ... - 読書と書評
『太陽の塔』 森見登美彦
たまには知らない現代作家ものも読んでみようと思い、1979年生まれという私よりも年下の若手作家、森見登美彦という人の作品を読んでみた。本作はファンタジーノベル大賞を受賞した作品。 端的に言って、深みは無いけれど、なかなか面白いし、青春時代... - 読書と書評
『楽園への道』 マリオ・バルガス・リョサ
ラテンアメリカ文学の大御所、マリオ・バルガス=リョサの長編。主人公は、有名なポール・ゴーギャンと、その祖母で《スカートをはいた扇動者》と呼ばれた社会活動家のフローラ・トリスタン。この二人のそれぞれの「時代への反逆」そして「ユートピアの追... - 読書と書評
書評 『おだやかな死』 シモーヌ・ド・ボーヴォワール
実存主義とフェミニズム運動の提唱者として知られるボーヴォワールが、癌で死んでいく母親の姿を綴った本。 先日、母方の叔父が癌で急逝した。私自身、14歳の時、父親が47歳という若さで急性心不全で亡くなっている。大学生の頃には、父方の叔母が、や...