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- 経済・社会・文化
書評 『芸者と遊び 日本的サロン文化の盛衰』 田中 優子
日本のサロン文化を調べていくうちに、江戸の町民文化のネットワークの特殊性に興味を持った。そんな中で、蔦屋重三郎のことを調べているうちに、彼のその重要なネットワークは、吉原という場所で培われたことに気づく。『蔦屋重三郎 江戸芸術の演出者』... - 経済・社会・文化
『美術は宗教を超えるか』 宮下規久朗 佐藤優 ②
佐藤優氏は承知の通り、ロシアの文化史や社会史には特に詳しい。カトリックやプロテスタントとは少し違うギリシア正教の文化、共産主義と宗教との関わり、などについても興味深い知識が得られる。佐藤氏によれば、「教会破壊」で有名な独裁者スターリンは... - 経済・社会・文化
書評 『江戸とアバター 私たちの内なるダイバーシティ』 池上英子 田中優子 ②
池上氏は、《なべて「人格」とか「個」とか呼ばれるものは、統合性のある首尾一貫した実在だという通念は神話にすぎない》というアバター的人間観を押し進め、人間のコミュニケーションやネットワークのあり方、という問題に敷衍していく。 人間一人ひとり... - 経済・社会・文化
書評 『聖母の全美術史 信仰を育んだイメージ』 宮下 規久朗 ①
ローナ・ゴッフェン著『ヴェネツィアのパトロネージ』に触発されて、聖母信仰と美術への関わりについてもっと知りたくなった。特に、聖母信仰が世俗的な民間信仰と強く結びついているところに興味を覚えたのだ。 宮下規久朗氏は、『聖と俗』をはじめ『美術... - 経済・社会・文化
書評 『ルネッサンス夜話 近代の黎明に生きた人びと』 高階 秀爾 ②
本書の美術についてのエピソードあれこれも面白いが、もう一つ個人的に興味を惹かれたのは、ルネッサンス美術の思想的な母体となった人文主義についてだ。 事実、中世末期から初期ルネッサンスにかけて、アルプスの北においては、文化の中心は城であり、し...