- 海外文学
書評・小説 『制作』 エミール・ゾラ ①
『制作』をお得に読む 本をお得に読む方法 相も変わらず日本でも人気のある印象派。この作品は、印象派を擁護したことでも有名なエミール・ゾラが、19世紀後半の前衛的芸術を模索した画家の苦悩を描いたものである。主人公は、セザンヌを代表とする、印... - 日本文学
書評・小説 『宇野千代聞書集』 宇野千代
ここのところ、海外文学作品の翻訳調の文体が続いたので、少し対照的なものが読みたくなった。 平凡社ライブラリーのこの文庫には、宇野千代の「人形師天狗屋久吉」「日露の戦聞書」「おはん」の3作品が収められている。全て、主人公の「語り」のスタイル... - エッセイ
書評 『きみが住む星』 池澤夏樹
著名な写真家エルンスト・ハースの写真を、一枚一枚の絵葉書に見立てて、旅に出た男が愛する女に届けるラブレターを、池澤夏樹の透明で美しい言葉が紡ぎます。写真集と詩集を兼ねたような、不思議な一冊。 エルンスト・ハースの写真は、自然や町の... - 経済・社会・文化
書評 『図書館 愛書家の楽園』 アルベルト・マングェル ③
「おわりに」での、マングェルの言葉は、「図書館」への彼の熱い想いを吐露したものになっている。 混乱の時代に、使徒ヨハネはこう語った。現世とこの世にあるものを愛してはいけない。なぜなら、「すべてこの世にあるもの、すなわち、肉の... - 経済・社会・文化
書評 『図書館 愛書家の楽園』 アルベルト・マングェル ②
個人的に印象に残ったのは、「心のあり方としての図書館」の章に出てくる、アビ・ヴァールブルクのエピソード。ヴァールブルクは、19世紀後半に、ユダヤ人銀行家の長男としてドイツに生まれるが、13歳にして、父親の仕事も家族の信仰も放棄し、将来...