- 日本文学
書評・小説 『桜の森の満開の下』(講談社学芸文庫) 坂口 安吾
<br /><br /> 坂口安吾は、昔「白痴」を読みかけて挫折したことがあり、あまり良い印象をもっていなかったが、別の短篇集で読んだ表題作が意外と面白かったことと、歴史ものの短編が中心だということに興味をそそられて、この本を買っ... - エッセイ
書評・エッセイ 『遠い太鼓』 村上 春樹
この本は、村上春樹が《ある朝目が覚めて、ふと耳を澄ませると、何処か遠くから太鼓の音が聞こえて》《その音を聞いているうちに、どうしても長い旅に出たく》なって、約3年間、ギリシア・イタリアを中心にヨーロッパをあちこちめぐる旅に出る、そ... - エッセイ
書評・エッセイ 『わたしの茶の間』 沢村 貞子
女優沢村貞子さんのショートエッセイ集。昔、祖母の家に必ずあった『家庭画報』。ここに掲載されていそうなエッセイの数々・・・と言ったらイメージしやすいであろうか。でも、明治生まれの女性らしいたおやかさと芯の強さに、生粋の江戸っ子らしい... - エッセイ
書評・エッセイ 『反戦の手紙』 ティツィアーノ・テルツァーニ
イタリア人ジャーナリストの筆者が、アメリカへ中東・アフガニスタンでの反戦を訴えた一連の寄稿をまとめた本である。発表した当時、テロへの復讐に燃えるアメリカでは相当な反響があったようだ。 筆者は、中東とアメリカとの関係を、アメリカを中心とする... - 海外文学
書評・小説 『説得』 ジェーン・オースティン
ジェーン・オースティンは、最近改めて読んで、面白さにハマッている作家の一人である。 この作品、ストーリーはさほど手が込んでいるわけではない。主人公で準男爵の娘であるアン・エリオットは、19歳の頃、海軍軍人のウェントワースと恋に落ち...