読書と書評– category –
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書評・小説 『光』 三浦 しをん
離島美浜島を襲った突然の津波。生き残ったのはたった6人。当時中学生だった主人公の信之は、幼馴染で恋人の美花を助ける為、生き残りの一人を殺害する。二十年後、秘密を抱いたまま妻子と共に平穏な生活を送っていた信之の前に、生き残りの一人である弟分... - 読書と書評
書評・小説 『沖で待つ』 絲山 秋子
絲山秋子さんの芥川賞受賞作。大手住宅設備機器メーカーに就職した女性主人公とその同期のお人好しの「太っちゃん」。のっけから福岡に転勤になった心細い新人時代、仕事を覚えながら必死で働きながら、硬く結ばれる同期同士の友情。太っちゃんが結婚して... - 読書と書評
いまひとたびの、森瑤子 ①
森瑤子という作家がいた。1978年、38歳の時に書いた小説『情事』が第二回すばる文学賞を受賞。英国人と結婚し3女の母であった主婦は、まさに「彗星の如く」文壇デビューを果たし、芥川賞、直木賞候補にも選ばれ、15年間に100冊以上の小説やエッセイを上梓... - 読書と書評
書評 『フッガー家の遺産』 諸田 實
本をお得に読む方法 またまたマニアックな本をセレクトしてしまった。15、6世紀に南ドイツでハプスブルク家と共に栄えた富商フッガー家についての本である。ドイツ史には全く明るくない私がフッガー家に興味を持ったのは、ルネサンス期イタリアで栄えたメ... - 読書と書評
書評・エッセイ 『おいしい日常』 平松 洋子
食通ではないが、食べることが好きである。要は食いしん坊ということか。子供の頃から活字中毒なので、「美味しそうな描写を読む」というのにめっぽう弱い。小説でも、食のシーンがこと細かに描かれているものは大概好きである。村上春樹も、江國香織も、...