- 日本文学
書評・小説 『JR上野駅公園口』 柳美里
全米図書賞の翻訳部門を受賞した柳美里さんの小説。柳美里さんの作品は長らく読んでいなかったが、受賞のニュースを知って興味が沸いた。 全米図書賞と言えば、1950年から続く権威ある文学賞であり、『世界の8大文学賞』でも紹介されていた。私が読んだ作... - 日本文学
書評・小説 『終わった人』内館牧子
いやー、なかなか面白かった。有名な脚本家の内館牧子さんの「定年コメディ」。時勢を反映して大ヒットし、映画化もされた作品である。なんと言っても、山崎豊子さんもそうだが、「男社会を知り尽くした女性作家」が書く小説は面白い。男社会と男の本性を... - 海外文学
書評・小説 『リスボンへの夜行列車』 パスカル・メルシェ
『リスボンへの夜行列車』をお得に読む 本をお得に読む方法 スイスの作家、パスカル・メルシェのベストセラー小説。表紙帯に「哲学小説」と銘打たれていたので、哲学アレルギーの私は少々身構えてしまったが、難しい表現や思想を論じたところはほとんど無... - 海外文学
書評・小説 『家族手帳』 パトリック・モディアノ
『家族手帳をお得に読む』 『暗いブティック通り』に引き続き、ノーベル文学賞、ゴンクール賞などを受賞したフランスの作家パトリック・モディアノの中編小説。 「僕」を語り手に、新生児室で娘を見つめる冒頭のシーンから始まり、「僕」のルーツと半生を... - 日本文学
書評・小説 『ノモンハンの夏』 半藤 一利 ②
この本を読んで印象的だったことがもう一つある。それは、辻政信という人物の存在だ。太平洋戦争史に残る凄惨なノモンハン事件や史上最悪の作戦といわれたインパール作戦の実行犯として名指しされながら、戦後、軍事裁判を逃れ、自民党議員として返り咲い...