『ブタヤマさんたらブタヤマさん』
さく:長 新太 出版社: 文研出版 えほんのもり
ナンセンスの王道、ブタヤマさんシリーズ。シンプルでシュールで、小さな子供も大喜び
<概要>
ブタヤマさんは蝶とりに夢中。蝶にばかり気をとられて、後ろから何が近づいてきてもちっとも気付きません。そんなブタヤマさんの背後では、巨大なお化けから蛇まで、次々と恐ろしい物が迫ってきます。危ないブタヤマさん!でも、ブタヤマさんが振り返ると、、、あれ、なーんにもいません。
<おすすめタイプ>
3歳くらいから。普段あまり絵本を好きでない子供でも読みやすい。
<おすすめポイント>
長新太さんの絵本は、『おしゃべりなたまごやき』や『つきよのかいじゅう』のようなストーリーの面白い本を読んだことがあったのですが、ナンセンスの王道『キャベツくん』のシリーズは、長らく読んだことがありませんでした。
子供が幼稚園で借りてきたので、あまり気が進まず『キャベツくんとブタヤマさん』を読んであげたところ、もう上の娘も下の息子も大ウケ!!あんまり笑い過ぎて興奮してしまうので、寝る前の読み聞かせには向いていない、、、と反省したくらいでした。
『キャベツくん』シリーズはとにかくシュールでナンセンス。大人からすると「何それ!」と呆れたくなるような世界観ですが、それが、小さい子供にはとにかくウケる。まあ、Eテレの「おかあさんといっしょ」のお歌の世界観とかも、大人からしたらある意味「そんな支離滅裂で大丈夫?」とか思ってしまいますが、子供は大好きですもんね。小さい子供の自由で想像力豊かな世界を、大人の常識で縛ってはいかん!(ものはいいよう)と言うことで、私も、自分の文学的趣向はグッと抑えて、子供たちの大好きな『キャベツくん』シリーズを読むようになりました。
その中でも、この『ブタヤマさんたらブタヤマさん』は、比較的シュールさは抑えられていて、シンプルで分かりやすいので、初めてお試しするにはおすすめの一冊。「いや、そのばかでかいセミはなんなの!?」とか、突っ込みたくなるくらいにはシュールですけどね(笑)
後ろから、とんでもない化け物が迫ってきているのに気づかないブタヤマさん、でも振り向くと消えてしまう、、、という、ひたすらベタな展開。昔懐かしいドリフターズ「8時だよ、全員集合!」の「志村、うしろーー!!」と同じ、子供が大好物の馬鹿馬鹿しさです。(知ってるママさん、どのくらいいるかなあ、、、年がバレる笑)
バカバカしかろうが、はちゃめちゃだろうが、子供が興味を持ってくれるのが一番!もし、この『ブタヤマさんたらブタヤマさん』で大笑いしてくれたら、ぜひ他の『キャベツくん』シリーズもお試しください。そのシュールさ、案外、大人も虜になってしまうかも。
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