生まれてから百年程度しかとどまることのできない場所、このちょっとした遊技のなかで、なんで時はそんなふうに残酷な勢いで過ぎていってしまうのだろう?ついこの間までいっしょにいたのにもう触ることができない。
そういうことがいくつもいくつもくりかえしあることに、どんな意味があるのだろう?
あの日幸せだった私たちを思いうかべたら波音や光と一緒に、欠けてしまった人の面影ばかりが浮かび、今はまだ目の前が真っ暗になる。しかし時の波が少しずつつらい思い出をけずって、いつか全てを光の中にかえすだろう。
闇を見て、また光が降り注いで、思い出を抱いて、、、うんざりするほどくりかえして喜びも苦しみもまたどこかへ消えていくサイクルの中で、立ち止まることも許されない人生の、私たちは単なる奴隷だ。
なのにどうして、こんなにもいいものだと思えるのだろう。
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