名言・名文・名句 『岸辺の旅』 湯本 香樹実


空は明るく、ところどころ散らばった低い雲は紫がかって見える。夜の公園を犬と散歩している人がいる。印刷会社の電気が消え、コンビニの前に停めてある自転車がぱたんと倒れた。どこかで誰かが口笛を吹いている。ああいつかこういう夜があった、と思うような夜だった。今このときが、今このときだけで出来ているわけではないと、身にしみて思うような夜だった。

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