【書評】【小説】『ミドルセックス』ジェフリー・ユージェニデス


ジェフリー・ユージェニデスのピュリッツァー賞受賞作。

近親結婚によって生まれ、女の子として育ち、男として大人になった両性具有の少女/少年・カリオペが主人公。1920年代に祖父母がギリシアからアメリカに渡ったところから始まる。大作だが、あっという間に読み終えてしまう面白さ。性も本書の重要な主題の一つだが、それ以上に、ギリシア系アメリカ移民一族の歴史物語が面白い。

アメリカの近現代史的な要素もあり、そういう意味では、アメリカ移民版『百年の孤独』という感じもする。やはり、アメリカ文学というのは移民の文学で、そこが他国の文学とは決定的に違うファクターであり、それを理解しないことには一歩も前に進めないのだ、と改めて感じる一冊でもあった。

小説の随所に散りばめられた手法の面白さについては、「ALL REVIEWS」の豊崎由美さんの書評が参考になる。

【参考】

歴代ピュリッツァー賞フィクション部門受賞作品についてはこちら

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