書評 『これからを稼ごう 仮想通貨と未来のお金の話』 堀江貴文


投機的なイメージが先行していてイマイチよくわからないな、と思っていた仮想通貨だが、「新しいコンセプトとテクノロジーなのだ」ということが分かって、とてもスッキリした。とっつきにくいブロックチェーンについての解説も簡潔にしてあって、超文系の私でも、PoWで合意形成されることによって、ディセンドライズされた通貨が実現した、という重要な点は概念的に理解できた。

ブロックチェーンが作り出す、中央管理者の存在しない世界に魅了されたというい。「ブロックチェーンの魅力は、分散型であることだ。

テクノロジーは常に優越するのだ。テクノロジーの持つ力をもってすれば、国家の通貨発行権限ぐらいは、当然将来的には亡きものになるだろう。

仮想通貨の話に始まって、なめらかな経済、評価型経済、と言った話に繋がり、最後は「好きなことで生きろ」といつもの堀江節という感じで終わるのだが、そこは自然に流れていて嫌な感じはしない。

文学少女バリバリの私が、経済やお金の仕組みに興味をもったきっかけは、『エンデの遺言』という本だった。もう20年近く前に、NHKが監修した本だ。以来、この本で暗示された資本主義の問題、利子を生まないマネー、地域通貨の可能性などを頭の片隅に置きながら、細々と自分なりに勉強を続けてきた。少しずつだけど、バラバラだったピースが繋がってきた感じがしている。

Follow me!


よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

コメント

コメントする

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください

目次